私のパート先には同年代の人はもちろん多いのだが、20代の若者も多くいる。
彼らはとても穏やかで、とても聡明だ。
仕事柄お客様からのクレームや理不尽な要求に多々合うのだが、人生経験豊富なはずの私でも対処に困るようなことも、彼らはスマートに対処してしまう。
この職場にいる彼らだけが特別なのだろうか。
昭和生まれの私の子供時代は学歴社会。
いい高校、いい大学に入るのが幸せになる道筋だった。
学歴がすべてと考える人が多く、卒業した学校で人を判断するような世の中だった。
ろくな学校も出ていないくせにと人を見下したり、自分の方がいい学校をでていると自慢する人がいたり。
今でもその考えが残っている人が多いのも事実。
でも平成の時代は個を大事にする教育だったのか、競争心がないというか、人は人、自分は自分と割り切って考えることができる若者が多いと感じる。
そして平和主義の若者も多いような気がする。
できるだけ戦おうとしない。
論破して相手を負かす気などなく、相手が落ち着くまで話を聞き、言うべきことはちゃんと言えるすべを知っている。
私にも平成生まれの子供が2人いるのだが、やはりそんな感じだ。
私が他人の行動にイライラしているような時には「相手の立場も考えないといけない」とか、「イライラしたってしょうがないでしょ」とか諭されてしまうし、トラブルに巻き込まれそうなときには学生の身でありながらいろいろと助言をしてくれたりもした。
なんだろう、昭和生まれの私たちのようにガツガツしたところがなく、心が広いのだけど、どこか冷めたところもある。
バブルもはじけて、年金もあてにできないなど希望が持てない今に、冷めた感情を持つのだろうか、それともあきらめの感じなのか。
私は昭和のガツガツした人と一緒に過ごすより、彼らのようなどこか冷めてはいるが、穏やかな平成生まれの若者と過ごす方が自分も穏やかにいられて、とても安らぎを感じる。