こんにちは、まりんばぁです。
宝塚をこよなく愛し、その中でも星組を1番愛してやまない私。
星組も代々素晴らしいトップさんが組を率いて活躍されてきている。
その中でも今回は歌唱力抜群の安蘭けいさんについて語る。
第77期生の安蘭けいさん
安蘭けいさんは第77期生。同期には花組トップだった春野寿美礼さん、雪組トップだった朝海ひかるさん、雪組と宙組でトップ娘役だった花總まりさん、スターの成瀬こうきさん、汐美真帆さんなど才能あふれたジェンヌさんが多数いる。
雪組から星組に組替え
1992年に雪組に配属、下級生時代から重要な役を演じてこられ、1998年にはバウホール公演「ICARUSー追憶の薔薇を求めてー」で初主演されている。
重要な役もさることながら、この方の歌唱がとても素晴らしく、1996年の「エリザベート 愛と死の輪舞」の少年ルドルフの母エリザベートを慕う歌や、1998年の「凍てついた明日」の中で歌われたブルースが私の中では特に心に響く素晴らしい歌唱であった。
安蘭けいさん本人がお芝居をしている時より、歌っている方がリラックスできるようなことを何かの番組でおっしゃっていたが、セリフの延長で自然の流れで歌唱に入ることができる凄い人だ。
そして歌声がとても心地よくいつまでも聴いていたいくらいだ。
約6年の長きに渡って2番手を務める
2000年に星組に2番手スターとして組替えされて、それから6年余り、香寿たつきさん、湖月わたるさんを支えてこられた。
特に印象深いのは2003年の「王家に捧ぐ歌」のアイーダ役。
この役はトップ娘役さんが演じてもいい役だと思うが、男役の安蘭けいさんが演じられた。
いつものカッコいい男役の安蘭けいさんではなく、どこか儚げな囚われの身のエチオピアの王女を違和感なく、むしろ他の娘役さんよりも娘役らしく演じていらっしゃった。
女性パートの高い音域の歌唱もとても素晴らしく、この方は何オクターブ出るのかしらと不思議に思ったほど素晴らしかった。
トップ時代の素晴らしい功績
トップになられてからはコミック作品の「エルアルコン鷹」のようなちょっと黒い役や、「赤と黒」で破滅に突き進んでしまう青年の役や海外ミュージカルの「スカーレットピンパーネル」の日本初公演を成功に導き、安蘭けいさんが歌唱したテーマ曲「ひとかけらの勇気」は今も歌い継がれる名曲だ。
お話も上手で笑いのセンスがあり、オンオフのどちらでも魅力たっぷりで在団当時はもちろん、今も人気のある女優さんだ。
退団されてからも外部のミュージカルでアイーダを演じられたり、「スカーレットピンパーネル」でマルグリットを演じている。
宝塚で主人公のパーシーを演じ、退団後にその相手役のマルグリットと男女共に演じ、歌うことができるのは安蘭けいさん以外はいないんじゃないかな。
そのように現在でもミュージカルに精力的に出演されておられ、私は幸運なことに、安蘭けいさんが出演された2015年公演「サンセット大通り」というミュージカルを赤坂ACTシアターで観劇することができた。
才能あふれるジェンヌさんは多数いらっしゃるが、とりわけ歌唱に関しては、安蘭けいさんは別格だと私は思っている。
今回2022/9/15~10/2で上演される「血の婚礼」のチケットが取れないのはとても残念だが、これからも益々ご活躍されることを祈念し、これから後のミュージカルはなんとしても観劇したいものだ。