こんにちは、まりんばぁです。
宝塚を愛し、語りだしたら止まらないくらい、星組を、紅ゆずるさんを愛してやまない私。
宝塚は100年も続き、大スターを多く輩出している素晴らしい劇団。今回は専科で長きに渡って宝塚を支えていらした、轟悠さんについて語る。
轟悠さんのプロフィール
轟悠さんは1985年に宝塚歌劇団に入団され、月組に配属。1988年に雪組に組替えされ、1997年にそのまま雪組でトップになり、2002年に専科に異動されてから2021年に退団されるまで宝塚を支えてこられた。私の場合タカラヅカ・スカイ・ステージで放映された過去の公演を観ての感想になってしまうので、偏った感想なのかもしれないが、雪組での下級生時代から男性にしか見えないルックスと時にコミカルな演技で見せるお茶目な表情が際立っていた。お芝居の中の、いろいろな男性の役は、女性が演じているわけなので、どうしても中性的な感じに見えてしまいそうだが、轟悠さんは完全に男にしか見えなかった。それは専科に異動されて年を重ねるほどニヒルな男性となり、舞台がより引き締まって見えたほど。
轟悠さんとの出会い
人によっては、好き嫌いが分かれるところだが、轟悠さんのあのハスキーボイスとか、特徴ある演技が癖になる。私が初めて轟悠さんを実際の舞台で拝見したのは2014年の「The Lost Glory-美しき幻影-」という作品だったが、年上の男性が若い妻を愛しているがゆえに嫉妬に狂ってしまう男性を好演されていて、印象が強く残った。宝塚観劇が初めてで、宝塚になれていないせいもあってか、すべて女性だけで演技されていると頭ではわかっていても目の前の轟悠さんは男性にしか見えなかった。
専科に異動されてから出演された公演
雪組トップから専科に異動されて、他の組で出演された轟悠さん。トップの位置で、本来のその組のトップさんが2番手としての役どころの公演に多く出演されている。所属していた元の組の出演が多くなりそうなものだが、我が愛する星組に出演された公演が多い気がする。2005年の「長崎しぐれ坂」、「ソウル・オブ・シバ」、同じく2005年の「轟悠ディナーショー Alpha 20ans FACE OF YU」、2007年の「KEAN」、2009年の「コインブラ物語」、2013年の「南太平洋」、「第二章」、2014年の「The Lost Glory-美しき幻影-」、2018年の「ドクトル・ジバゴ」、2020年の「シラノ・ド・ベルジュラック」、退団公演となった2021年の「婆娑羅の玄孫」など。
男役の見本となり、憧れの存在に
タカラヅカ・スカイ・ステージの番組の中には「NOW ON STEAGE」という番組があって、その番組では主な出演者たちが公演内容や見どころをフリートークするもので、轟悠さんが出演される時は必ずと言っていいほど、他のジェンヌさんが轟悠さんをお手本にしたいという話をされるくらい、リスペクトされている方なのである。そしてかなりの上級生にもかかわらず、とても気さくに話しかけてくださる優しい方なのであるのもリスペクトされる理由のひとつであろう。
紅ゆずるさんも転機となる
紅ゆずるさんが注目され始めた頃に轟悠さんと出演されたのが、2009年の「コインブラ物語」。紅ゆずるさんが演じる役は盗賊のお頭で、轟悠さんと一騎打ちして殺されてしまう役どころ。「NOW ON STEAGE」では轟悠さんの目力に圧倒されて、体がガチガチになってしまうほど緊張されるようなことを話されていたが、轟悠さんとお芝居できる滅多にないチャンスで、この公演が後のトップへと繋がっていったのではないかと推測してしまう。だって、確実に男役の醍醐味を学んだのであろう、この後紅ゆずるさんはあっという間にスターになっていくのだから。星組の雰囲気を気にってくださって、星組のたくさんの公演に出演してくださったと私は勝手に思っている。
レジェンドもいつかは卒業してしまう
春日野八千代先生のように終身宝塚に在団されると勝手に思っていたが、轟悠さんは2021年に宝塚を卒業された。日本舞踊にも長けて、重要な式典などにはやはり日本舞踊の名手の松本悠里さんと踊ることが多かった。タカラジェンヌの男役の見本として長きに渡って宝塚歌劇団を支えてこられた功績は大きいことだと思う。どんなに凄くて、素晴らしいタカラジェンヌさんでもいつかはこうして卒業してしまうのね。寂しいことです。でも宝塚は永遠。よい伝統を受け継いでいってほしいものである。